○小美玉市消防本部現場指揮要綱

平成28年3月9日

消防本部訓令第7号

(目的)

第1条 この訓令は、災害現場において小美玉市消防本部(以下「本部」という。)がその任務を効率的・効果的に遂行すると同時に、出場各部隊が円滑安全に職務を遂行し、組織としての総合力を発揮し最大の効果を上げることを目的とする。

(用語の意義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 指揮本部長 指揮本部は署指揮本部と本部指揮本部に区分し、署指揮本部長は発災地を管轄する消防署長、本部指揮本部長は消防長とする。

(2) 指揮隊 消防本部警防課内に置く本部指揮隊を言う。

(3) 指揮隊長 指揮隊の隊長を言う。

(4) 指揮隊員 指揮隊の隊員を言う。

(5) 幕僚 指揮権を有しない消防本部課長等をいう。

(指揮隊の編成・出場範囲)

第3条 指揮隊の隊長は、消防司令以上の者をもってあて、本部指揮車に隊長以下2名以上同乗で出場し指揮本部長の指揮のもと、その任務を遂行するものとする。また、指揮本部長が不在時は本部長任務を代行するものとする。

2 指揮隊の出場は下記による。

(1) 火災 全ての事案

(2) 救助 全ての事案

(3) 救急 ドクターヘリ出動・多数傷病者(救急隊3隊以上)の事案

(4) その他 警防課情報通信係が必要と認める事案

(指揮の代行)

第4条 最先着小中隊長は、指揮隊が現場に到着するまでは、部隊を指揮して指揮本部長の任務を代行するものとする。なお、指揮本部長が到着した時は災害の経過及びその処置を速やかに報告するものとする。

2 代行任務の主要なものは、現場指揮要諦に定める通りとする。

(指揮隊の任務)

第5条 指揮隊は次に掲げる任務を遂行する。

(1) 出動部隊の把握

(2) 各種情報の収集、分析及び整理

(3) 災害の実態把握

(4) 指揮本部長命令の伝達及び通信連絡

(5) 関係資料の確保及び関係機関との連携

(6) 現場広報

(7) その他指揮本部長の特命事項

(指揮権の移行)

第6条 指揮権の移行は、火災等の規模により後着の上級指揮者に必要事項を報告し、その時点にて指揮権が移行されるものとし、指揮本部長は必ず指揮宣言を行う。

(指揮本部長の任務)

第7条 指揮本部長は、統括指揮要諦の定めるところにより、次に掲げる任務を遂行するものとする。

(1) 指揮本部及び出場部隊の総括指揮

(2) 活動方針の決定

(3) 消防部隊の増強又は縮小の決定

(4) 上級指揮者が現場に到着したときの災害の状況及び災害活動概要の報告

(5) 資器材等の増強要請

(6) 危害防止措置

(7) 報道機関等の対応

(8) 消防団との連携、指揮

(9) 前各号に掲げるもののほか、必要と認める事項

(現場幕僚)

第8条 災害現場に出動した幕僚は、指揮本部長と協議の上、指揮要諦に定める活動の協力をしなければならない。

(安全管理)

第9条 指揮本部長は、災害の現場における消防部隊の安全管理体制を確立し、安全確保に万全の配慮を払うものとする。

2 指揮本部長は、災害現場における活動環境、資器材の活用、隊員の行動等の状況を的確に把握し、危険が予測されたときは、必要な措置を講ずる等安全確保に努めるものとする。

3 隊員は、災害の現場における隊員相互の安全確保及び危害防止に努めるものとし、災害活動中に危険を予見したときは、直ちに指揮本部長に報告するとともに、必要な措置を講ずるものとする。

(消防部隊の増強)

第10条 指揮本部長は、災害の状況等から判断して必要と認めるときに、消防部隊を増強させるものとする。

(現場速報)

第11条 先着隊の小中隊長又は指揮本部長は、災害現場の状況及びその経過を直ちにいばらき消防指令センター及び情報通信係に速報するものとする。

2 前項の速報を受けた情報通信係は、必要に応じ署所及び関係のある消防部隊へ通報するとともに関係機関に連絡する等措置を講ずるものとする。

(情報端末を活用した画像伝送等)

第12条 指揮隊は各種災害に出場した場合、タブレット端末等を活用し、その映像を必要に応じ消防本部情報端末に伝送するなど機材を最大限に活用しなければならない。

(火災警戒区域の設定等)

第13条 指揮本部長は、火災の現場で消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第23条の2、法第29条第2項及び第3項並びに法第30条第1項の規定を適用する必要があると認める場合は、災害状況を的確に判断して措置し、その状況を消防長に報告するものとする。

2 先着中隊長は、指揮本部長が現場到着する前又は緊急に措置する必要があると認め前項の措置をした場合は、その状況を速やかに指揮本部長に報告するものとする。

(再燃火災防止の措置)

第14条 指揮本部長は、残火処理を適切に行い再出火の防止に努めるものとする。

2 残火処理の基準については別に定める。

(現場引揚げ等)

第15条 災害現場からの消防部隊の引揚げは、原則として指揮本部長からの命令によるものとする。

この訓令は、平成28年4月1日より施行する。

小美玉市消防本部現場指揮要綱

平成28年3月9日 消防本部訓令第7号

(平成28年4月1日施行)